前回は伝達関数について説明していきました。では、伝達関数を知ると何がいいのでしょうか。これは、伝達関数の周波数特性を見ることで恩恵を受けることができます。
例えば、フィードバック制御系の安定性を評価できたり、設計を行うことができるのです。それでは、周波数特性について詳しく説明していきます。
伝達関数はそもそも複素関数です。つまり、伝達関数の絶対値と位相に分けることができます。この周波数依存性をグラフにしたものをボード線図といいます。
位相はそのままの定義で使えますが、伝達関数の絶対値は少し違った定義をします。
\begin{equation}
20log_{10}|G(s)|
\end{equation}
このように定義して、これをゲインと呼びます。単位はdB(デシベル)を用います。具体例を使って実際にボード線図を見てみましょう。
今回はRC回路の伝達関数の周波数特性を例に挙げます。以下のような回路を考えます。