代表的な制御構文

 ここでは繰り返し、条件分岐といった制御構文について説明していきます。これは私たちの生活でもよく行われています。 例えば、「もしも天気予報が雨だったら傘を持っていく」という条件分岐や、「正解するまで何度も問題を解く」という繰り返しです。 プログラムも、これと同じように条件分岐と繰り返しを行いながら処理を進めていきます。

条件式の書き方

 繰り返しや条件分岐を説明するうえで、条件式の理解は避けて通れません。条件式とは例えば、「if(tennki==true)」「while(age>10)」といったものです。 ここで現れる==>のことを関係演算子といいます。関係演算子には以下のような種類があります。

関係演算子の種類

== 左辺と右辺が等しい
!= 左辺と右辺が異なる
> 左辺が右辺より大きい
< 左辺が右辺より小さい
>= 左辺が右辺より大きいか等しい
<= 左辺が右辺より小さいか等しい
 演算子は評価されて別のものに化けるというものでした。関係演算子も評価をされて何かに化けなければいけません。 この何かというのは、関係が成立すればtrueに、そうでないならfalseに化けます。ここで、文字列の比較には 注意しなければいけません。今までのように関係演算子を用いた評価をすることはできません。以下のような特殊な書き方をします。

文字列の比較

文字列型の変数.equals(比較相手の文字列)
 また、条件を複数にしたい場合は論理演算子を用います。以下にその種類を示します。
&& かつ
|| または
 「もし~でないならば」のような否定形の条件式を作りたい場合は、条件式の前に否定演算子「!」をつけます。 ここまでで関係演算子の説明は以上です。次はこれを使って具体的な制御構文について説明していきます。

条件分岐構文

 ここでは、条件分岐の構文について説明していきます。条件分岐には主にif文を用います。if文には3つのバリエーションがあります。 「if-else構文」「ifのみ構文」「if-else if-else構文」の3つです。基本的な書き方を以下に示します。

if-else構文

if(条件式){
ブロック1
}else{
ブロック2
}

ifのみ構文

if(条件式){
ブロック1
}

if-else if-else構文

if(条件式1){
ブロック1
}else if(条件式2){
ブロック2
}else{
ブロック3
}
 Javaのソースコードには、{}で囲まれた部分が多く登場します。これをブロックといいます。一番外側のブロックをクラスブロック、 内側のブロックをメソッドブロックといいます。ソースコードを記述していくのはメソッドブロックの中です。また、クラスブロックの名前はJavaソースファイルの名前と 一致させる必要があります(今回のソースファイルだとMain.javaにする必要)。基本的にソースファイルの名前は、コンピューターに対する指示・命令に即した名前をつけるようにした方がいいです。 そうすることで、このプログラムは何をしたいのかを作成者以外の人にも伝えることができるからです。  次に変数の宣言について説明していきます。変数とはデータを格納するためのコンピューター内部に準備される箱のようなもので、数値や文字列など様々な情報を入れたり、取り出したり出来ます。 それでは実際に変数を利用している例を見てみます。
public class Main{
public static void main(String[] args){
int age;
age = 30;
System.out.println(age);
}
}
実行結果
30
 このプログラムでは変数ageに値「30」を入れ、それを取り出して画面に表示させています。このように変数に値を入れることを代入、 取り出すことを取得と呼びます。変数を宣言するときは以下のようにします。

変数宣言の文

型 変数名;
 型とは変数に入れることのできるデータの種類のことです。intは整数を表す型です。他にも様々なデータ型があります。 使用頻度が高いものだけここに挙げておきます。

代表的なデータ型

整数 int 変数名
小数 double 変数名
真偽値 boolean 変数名
文字 char 変数名
文字列 String 変数名
 また、変数を定数として扱いたいときは変数の宣言の前にfinalをつけることで、定数となります。